ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男

ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男  Get on Up

 

映画の小一時間前にキャナルシティに着いたので、本でも読もうと思ってカフェに入った。2つ空き席を挟んで現代の若い女衒が二人と、ギャル風の女の子が一人座っていた。面接をやっているらしい。EXILE TRIBEみたいな二人はとても物腰が柔らかくて、単純に関心して聞いていた。

 

女衒の先輩の方はひっきりなしに煙草に火をつけて、5分に一度電話に立った。二人きりになったときの、後輩の優しさオーラが本当に凄かった。パイセンは忙しいらしく先に帰ってしまった。それから小声でいろんなオプションの説明が始まった。ブコウスキーの「ありきたりの狂気の物語」を開いていたのだけれど、結局1ページも頭に入ってこなかった。本よりもずっとおもしろかったからね。

 

まだまだオプションの説明の途中だったけど、時間になってしまったので泣く泣くその場を後にした。「オプションいっぱいOKにした方がいっぱい稼げるよ」後輩は優しくそう言った。その言葉には、やけに説得力があった。

 

みんな大好きJBことジェームス・ブラウンの伝記映画を見た。ミック・ジャガーがプロデューサーだけあって、音楽的には素晴らしかった。映画としてはちょっと長すぎた。こないだのジミ・ヘンドリクスのクソ映画と違って音源はちゃんと本人のものを使っていて、ライブ・シーンもライブ盤から持ってきていて徹底されていた。

 

数十本見ても、人に見に行ってほしいなと思う映画は少ない。これはその数少ない一本。特に「セッション」を見て”音楽”に感動したという人がいるなら、絶対に見に行ってほしい。

 

「セッション」の音楽をなぜ好きじゃないかという理由がはっきりとわかった。端的に言って、「セッション」の音楽にはテクニックと自己顕示欲しかなかった。どれだけ上手いか、どれだけ正確か、どれだけ自分をかっこよく見せられるか。僕が好きな音楽はそうじゃない。どれだけ演る人が音楽を愛しているか、どれだけ音楽に救われたか、どれだけソウルがあるか、そういうことなのだ。

 

ヒップホップが好きな人、ロックが好きな人、ファンクが好きな人、ソウルやR&Bが好きな人、クラブ・ミュージックが好きな人、EXILEが好きな人、みんな見に行ってほしい。そして、こんなにかっこいい音楽が源にあるということを知ってほしい。キング・ギドラも「ジェームス・ブラウンから聴き直せ」って言っていただろう。俺はKJの方が好きだから、何言ってるんだって感じだけど。

 

とにかく、ジェームス・ブラウンとボビー・バードの友情の物語なのがとても良かった。ラスト・シーンで、僕がいちばん好きな曲のいちばん好きなバージョンが流れて涙がでた。

 

James Brown - Try Me "Live at the Apollo"

 

 

もうそのライブ・アルバムを聴き始めて10年になる。浜田的オールタイム・ベストナンバーワンの、サム・クックのハーレム・スクエアと同じくらい聴いた一枚だ。

 

字幕も珍しく丁寧だった。リトル・リチャードをちゃんとオカマ口調で訳していたのには好感がもてた。リトル・リチャード役の人は柳沢慎吾に似ていた。ウ~!だけど、greatestを陳腐に「最強」と訳していたのだけはどうかと思った。邦題もチープだな。何が最高の魂(ソウル)を持つ男だよ。それならゲロッパで良かったやん。

 

おれたち、ザ・コミットメンツ(まだ映画は見ていない)でおなじみのナイト・トレインもアツかった。僕は「人に感動を与えたい」とか言って音楽をやっている人を絶対に信じない。

★★★★★

 

Live at the Apollo 1962

Live at the Apollo 1962

 

  

おれたち、ザ・コミットメンツ

おれたち、ザ・コミットメンツ

 

 

James Brown - Please Please Please TAMI Show



James Brown - Papa's Got A Brand New Bag / I Feel Good Ed Sullivan Show