暮れ逢い

暮れ逢い Une promesse / A Promise

 

1912年、第一次世界大戦直前のドイツ。孤児院出身の青年フリドリックは製鋼会社に職を得る。才能と野心溢れる彼はあっという間に出世。重病であることを隠していた社長のカールは自宅療養を余儀なくされ、信頼の厚い彼は現場で指揮をとる個人秘書となる。そして社長の家と会社を往復しているうちに、彼は社長の若き妻シャーロットと惹かれ合っていく…

 

映画らしい映画でした。テンポがとても良くて、特に序盤は凄かった。セリフの意味深ぶりは最近見た中では一番でしたね。フリドリック、カール、シャーロット、息子の4人のうち3人で話すシーンが多いのですが、話しかけている相手と、話している内容を向けている対象が違うという。

 

それとは少し違うけど、一番印象に残ったシーンはこれでした。社長宅の庭で楽しそうにだるまさんがころんだをするフリドリックとシャーロットと息子。息子が「ママ、いまズル(cheat、チート)した!」って何回も言うんですよ。英語では浮気のこともチートって言います。

 

心の揺れを表現するのにカメラを揺らすのもわざとらしいけど良かった。時々映像がフリドリックのPOV(主観)になるのはもっと良かった。全体を一言で言うと「官能的」でした。インターネットやLINE時代には理解できないことが多々ありました。

 

特に派手なことが起こるわけでもなく、先が読めるストーリーが淡々と進んでいくのに何か良かったです。劇中でフィーチャーされているベートーヴェンピアノソナタ「悲愴」もいい味出していました。テンポが良いと言いましたが、これが流れているときはカットもゆっくりで、緩急がつくんですね。

 

とここまで褒めてきましたが、舞台がドイツなのに言語は英語なので0点です。最初イギリス人って設定かと思ってましたよ。英語で「奥様、私たち(ドイツ)は負けたのです」なんて間抜け以外の何物でもない。レベッカ・ホールは最高に美しかったけど。

 

オススメ度 ★★★☆☆